今回から、サーバーサイド(=バックエンド)側で動作するプログラミング言語である「PHP」を学習していきます。
PHPファイルを作成してみよう
PHPファイルを作成してみましょう。
Visual Studio Codeを開いて下さい。HTDOCSフォルダ内に、PHPフォルダをつくります。さらにその中にtest.phpファイルを作成し、以下のように記述します。
htdocs/PHP/test.php
<?php
echo 'Hello world';
?>
ブラウザのURLで「http://localhost/PHP/test.php」と入力します。
HTMLファイルは<html>~</html>のようなタグを記述することで、ブラウザがファイルをHTMLファイルと認識するのでした。
同様に、PHPファイルは「<?php」と「?>」を書くことで、ファイルがPHPファイルと認識されます。「<?php」は開始、「?>」は終了を示します。
「echo」はPHPのコマンドで、画面への「出力」を命令します。
シングルクォーテーション(’)で囲まれた部分は、文字列を示します。
よってここでは、「’Hello, World’という文字列を、画面へ出力せよ」という命令(=プログラム)になります。
PHPでは、命令の最後にはセミコロン(;)を付けます。
セミコロンを忘れると、構文エラーになりますので注意して下さい。
変数①
PHPの変数について解説します。
変数とは、値(数値や文字列)を格納するものです。
例えば、以下のように書きます。
htdocs/PHP/test.php
<?php
// $numberという名前の変数
$number = 100;
// $stringという名前の変数
$string = 'Hello, World';
?>
変数には、任意の名前を付けることができます。ここでは「number」と「string」という変数名を付けました。
変数の先頭には、ドル($)を付けます。$を付けることで、「$number」や「$string」が変数であると判断されます。
変数には、数値や文字列を格納することができます。ここでは、変数「$number」には数値「100」を、変数「$string」には文字列「Hello, World」を格納しました。
文字列の場合は、前述の通りシングルクォーテーションを付けます。数値の場合は不要です。
※「//」から始まる行は「コメント」です。任意のメモを書くことができます。当該行の「//」以降の記述は、プログラムとして実行されません。
ブラウザに表示してみます。
何も表示されません。「変数に数値や文字列を格納しただけ」だからです。
それではechoを使って、画面へ出力するように命令してみます。
htdocs/PHP/test.php
<?php
// 数値を格納する変数
$number = 100;
// 出力命令
echo $number;
// 文字列を格納する変数
$string = 'Hello, World';
echo $string;
?>
echoの後に変数を指定すると、変数$numberに格納されている数値「100」と、変数$stringに格納されている文字列「Hello, World」が出力されます。
ただし、改行されていないため、「100」と「Hello, World」が繋がって表示されています。
以下のように修正します。
htdocs/PHP/test.php
<?php
// 数値を格納する変数
$number = 100;
// 出力命令
echo $number;
echo '<br>'; // 追加
// 文字列を格納する変数
$string = 'Hello, World';
echo $string;
?>
文字列「<br>」は改行を表します。改行をechoすることで「改行を画面に出力せよ」という命令になります。
変数②
変数に格納されている値や文字列は、いつでも入れ替えることができます。
例えば、以下のように書きます。
htdocs/PHP/test.php
<?php
$number = 100;
echo $number;
echo '<br>';
// 数値を入れ替える
$number = 50000; // ①
echo $number;
echo '<br>';
$string = 'Hello, World';
echo $string;
echo '<br>';
// 文字列を入れ替える
$string = 'Test'; // ②
echo $string;
?>
元々、変数$numberには「100」が入っていましたが、①の箇所で「50000」に入れ替えています。
同様に、変数$stringには「Hello, World」が入っていましたが、②の箇所で「Test」に入れ替えました。
Webブラウザでの出力結果を見ても、値が入れ替わっていることが分かります。
定数
PHPの定数について解説します。
定数とは、値(数値や文字列)を、”半永久的に”格納するものです。
変数は値を入れ替えることができました。一方、定数は初めに格納した値を入れ替えることができません。
例えば、以下のように書きます。
htdocs/PHP/test.php
<?php
// 数値を格納する定数(値の入れ替えはできない)
define('NUMBER', 100);
echo NUMBER;
echo '<br>';
// 文字列を格納する定数(値の入れ替えはできない)
define('STRING', 'Hello, World');
echo STRING;
?>
定数は、「define( ‘定数名’, ‘値’);」のように書きます。定数名は、任意の名前を付けることができます。ここでは「NUMBER」と「STRING」という定数名を付けました。
変数と区別するために、定数名はアルファベットの大文字で書いて下さい。
定数にはドルマーク($)は不要です。
変数と同様、echo を使って値を出力することができます。
本節の説明は以上になります。