Android Studioで新規プロジェクトを作成するとどのようなフォルダ構成で、どのようなファイルが作成されるかを見ていきます。
「3.1 Android StuidioによるAndroidプロジェクトの作成」で作成した新規プロジェクトのフォルダ「MyApplication」を見ると次のようなフォルダ・ファイルで構成されています。Android Studioのプロジェクトには、ソースコードやリソースから、テストコード、ビルド設定にいたるまで、Androidアプリの作業空間を定義するすべてが含まれます。
新規プロジェクトのフォルダ・ファイル
新規プロジェクトのフォルダ・ファイルの説明を次に示します。
名称 | 説明 |
---|---|
.gradle | Gradleの設定 |
.idea | プロジェクト固有の設定情報が格納。存在しない場合にAndroid Studio起動時に自動生成 |
app | Android アプリを構成するJavaソースコード、リソース、ビルド設定を集めたモジュール |
gradle | Gradleのスクリプト。 存在しない場合にAndroid Studio起動時に自動生成 |
.gitignore | Android Studioが提供する.gitignore(=Gitで使われる特殊なファイル名で、このファイルに書かれたファイルは、Gitのトラッキングの対象外) |
build.gradle | Gradleによるビルドスクリプトの本体 |
gradle.properties | Gradleの並列実行等を制御 |
gradlew | GradleのUnix/Linux向けスクリプト |
gradlew.bat | GradleのWindows向けバッチファイル |
local.properties | ビルドシステムのローカル環境プロパティの設定 |
settings.gradle | Gradleの起動時に読み込まれるビルドスクリプト |
Gradleとは?
Gradleは、 高度なビルドツールキットで、Android Studioでリソースとソースコードをコンパイルして、テスト、デプロイ(=開発したAndroidアプリをAndroid デバイス上に展開・配置して利用可能とする)、署名、配布が可能な APK(=Android Application Package、Android専用ソフトウェアパッケージのファイルフォーマット)にパッケージ化し、ビルドプロセスの自動化と管理を行う一方で、柔軟なカスタムビルド構成の定義を可能にしています。
モジュールフォルダの構成
Androidアプリを構成するJavaソースコード、リソース、ビルド設定を集めたモジュール「app」フォルダの構成を次に示します。
│
├─app
│ │ .gitignore
│ │ build.gradle
│ │ proguard-rules.pro
│ │
│ ├─build
│ │ ├─generated
│ │ ├─intermediates
│ │ ├─outputs
│ │ └─tmp
│ │ └─compileDebugJavaWithJavac
│ │ source-classes-mapping.txt
│ │
│ ├─libs
│ └─src
│ ├─androidTest
│ │ └─java
│ │ └─com
│ │ └─example
│ │ └─myapplication
│ │ ExampleInstrumentedTest.java
│ │
│ ├─main
│ │ │ AndroidManifest.xml
│ │ │
│ │ ├─java
│ │ │ └─com
│ │ │ └─example
│ │ │ └─myapplication
│ │ │ MainActivity.java
│ │ │
│ │ └─res
│ │ ├─drawable
│ │ │ ic_launcher_background.xml
│ │ │
│ │ ├─drawable-v24
│ │ │ ic_launcher_foreground.xml
│ │ │
│ │ ├─layout
│ │ │ activity_main.xml
│ │ │
│ │ ├─mipmap-anydpi-v26
│ │ │ ic_launcher.xml
│ │ │ ic_launcher_round.xml
│ │ │
│ │ ├─mipmap-hdpi
│ │ │ ic_launcher.webp
│ │ │ ic_launcher_round.webp
│ │ │
│ │ ├─mipmap-mdpi
│ │ │ ic_launcher.webp
│ │ │ ic_launcher_round.webp
│ │ │
│ │ ├─mipmap-xhdpi
│ │ │ ic_launcher.webp
│ │ │ ic_launcher_round.webp
│ │ │
│ │ ├─mipmap-xxhdpi
│ │ │ ic_launcher.webp
│ │ │ ic_launcher_round.webp
│ │ │
│ │ ├─mipmap-xxxhdpi
│ │ │ ic_launcher.webp
│ │ │ ic_launcher_round.webp
│ │ │
│ │ ├─values
│ │ │ colors.xml
│ │ │ strings.xml
│ │ │ themes.xml
│ │ │
│ │ └─values-night
│ │ themes.xml
│ │
│ └─test
│ └─java
│ └─com
│ └─example
│ └─myapplication
│ ExampleUnitTest.java
│
└─gradle
└─wrapper
gradle-wrapper.jar
gradle-wrapper.properties
モジュール「app」フォルダの構成を次に示します。
名称 | 説明 |
---|---|
app/.gitignore | Android Studioが提供する.gitignore(ファイル内容はbuildを排除) |
app/build.gradle | Gradleのビルド設定 |
app/libs | ライブラリ(=jarファイル)を格納するディレクトリ |
app/proguard-rules.pro | ProGuardの設定ファイル。ProGuardは、Javaコードを縮小、最適化、および難読化するオープンソースのツールで、未使用の命令を検出して削除できる |
app/src | モジュールのソースツリー |
モジュールのソースツリー「app/src」フォルダの構成を次に示します。
名称 | 説明 |
---|---|
app/src/androidTest | テスト用のプロジェクト |
app/src/androidTest/java | テスト用のプロジェクトのJavaコード |
app/src/main | プロジェクト本体 |
app/src/main/AndroidManifest.xml | Android アプリの名前、アイコン、動作するAndroidのバージョンなどを設定 |
app/src/main/java | Androidアプリの処理を記述したJavaソースコード |
app/src/res | Androidアプリで使用するリソースファイル群。 「layout」フォルダは、 Android アプリのレイアウトを定義するXMLファイルを格納。「drawable-xx」フォルダは、 Androidアプリが使う画像ファイルを格納。フォルダ名の末尾に付与される「-hdpi」や「-mdpi」などは、アプリが動作する端末の画面解像度に対応。 |
本節の説明は以上になります。