GCP はじめてのネットワーク構築 1

gcp-networkのアイキャッチ画像 GCP

GCP(Google Cloud)でネットワークを構築する手順を解説します。
GCPのアカウントは作成されている前提になります。

完成イメージ

完成イメージは以下のようになります。
ここでは、Public/Protected/Privateと3つのサブネットを作成します。

GCPネットワーク構成の概要
GCP ネットワーク構成 概要
GCPネットワーク構成のプロトコルフロー図
GCP ネットワーク構成 プロトコルフロー図

基本用語

基本用語の概要です。

用語概要
VPCVirtual Private Cloud
GCP内のプライベートなネットワーク領域です。
Public SubnetVPCを論理的に分割したサブネット領域です。任意に分割できます。
Public Subnetはインターネットとつながります。
Protected SubnetVPCを論理的に分割したサブネット領域です。任意に分割できます。
Protected SubnetはNAT Gatewayを介してのみインターネットとつながります。
Private SubnetVPCを論理的に分割したサブネット領域です。任意に分割できます。
Private Subnetはインターネットとつながりません。
Zone物理的に異なる領域を指します。
ある領域が故障しても他の領域で稼働できるよう、2つの領域を作成することが慣例です。
Gatewayルーターです。VPCはGatewayを介してインターネットとつながります。
Load BalancerクライアントからのHTTP(S)リクエストをWebサーバーに通します。
複数のWebサーバーを紐付け、負荷分散することができます。
NATグローバルIPアドレスを持つことができます。
Protected Subnetからインターネットへアクセスする場合は、
NATを介すようにします。
Protected Subnetに複数のGCEがある場合でも、グローバルIPアドレスが1つで済みます。
GCEGoogle Compute Engine
仮想サーバーです。ここでのOSはWindows Serverとします。
Cloud SQLデータベースサーバーです。
Firewall通信を許可するプロトコルを規定することができます。
IN(受信)とOUT(送信)それぞれを設定可能です。
GCPのリソース(e.g. GCEやCloud SQL)に紐付けることができます。
下図を参考にして下さい。
Firewallの概要図
Firewall 概要

ネットワーク構築

VPCの追加

VPCを追加します。
Google Cloud コンソール > メニュー > ネットワーキング > VPCネットワーク > VPCネットワークで、VPCネットワークを作成します。

VPCネットワークの作成画面で、サブネットを追加ボタンを押下して、以下のサブネットの内、「Public Subnet」と「Protected Subnet」を設定して下さい。

サブネットCIDR備考
Public Subnet172.16.0.0/24
Protected Subnet172.16.1.0/24
Private Subnet172.16.2.0/24後ほど設定するため、ここでの設定は不要です。
AWSのVPC設定①
AWSのVPC設定②
AWSのVPC設定③

その他はデフォルト設定のまま作成をします。

GCE(踏み台サーバー)の追加

GCE(踏み台サーバー)をPublic Subnetに追加します。
Google Cloud コンソール > メニュー > コンピューティング > Compute Engine > VM インスタンスで、VMインスタンスを作成します。

OSは「Windows Server 2019 Datacenter」を使います。バージョンは最新で結構です。
ネットワークタグを忘れずに設定しておきます。

GCPのGCE追加①
GCPのGCE追加②

その他はデフォルト設定のまま作成をします。

ここでは、内部IPと外部IPは「エフェメラル」としました。
エフェメラルとは「短命な」という意味です。
エフェメラルを選択すると、インスタンスを停止 ⇒ 起動すると、内部IPと外部IPが変わることがあります。IPを固定したい場合は静的なIPアドレスを作成・予約する必要があります。

Firewallの追加

GCE(踏み台サーバー)に適用するFirewallを追加します。

GCPのFirewall設定

GCE(踏み台サーバー)の起動

GCE(踏み台サーバー)を起動します。
Google Cloud コンソール > メニュー > コンピューティング > Compute Engine > VM インスタンスで、作成したインスタンスを選択します。

外部IP(=グローバルIPアドレス)を把握します。

GCPのGCE追加③

Windowsパスワードを設定(取得)します。

GCPのGCE追加④
GCPのGCE追加⑤

これで、ローカル環境から「グローバルIPアドレス」とユーザー名と取得したパスワードを使って、踏み台サーバーに対してリモートデスクトップ(RDP)で接続することができます。

続きはこちらになります。

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